チーズの歴史
チーズの誕生は紀元前3500年ごろで、人類最古の食品のひとつと言われています。
はっきりしたことはわかりませんが、紀元前3500年ごろに家畜化したヤギや羊の乳からつくられたとされています。
その後、ヨーロッパへ伝わったチーズ作りは、長い歴史のなかで、つちかわれ、現在、私達が食べているようなチーズの形になりました。
チーズ年表
B.C.6000年ごろ
西アジアやヨーロッパで
動物の乳を飲む習慣が生まれる
B.C.3500年ごろ
メソポタミア、エジプト、インドで
チーズの製造がはじまる
B.C.1500年~
1000年
ギリシャで羊乳をつかった
フェタチーズの製造がはじまる
B.C.100年~50年
スイスで製造がはじまる
645年
日本で、孝徳天皇が『蘇』を献上される
879年
イタリアでゴルゴンゾーラ誕生
1400年ごろ
スイスでエメンタールチーズが
本格的に製造される
1500年代
イギリスでチェダーチーズが本格的に製造される
1791年
フランスでカマンベールチーズ誕生
1728年
日本で白牛酪(はくぎゅうらく)が製造される
1875年
北海道でチーズの試作がはじまる
1911年
スイスでプロセスチーズが工業化される
1932年
日本で本格的なプロセスチーズが製造される
- ※参考資料「現代チーズ学」(発行:株式会社 食品資材研究会)
チーズの来た道
チーズは長い長い旅をして世界中に伝わり、その国や風土にあわせて個性豊かに発展してきました。
メソポタミア地方
西アジア周辺で誕生
紀元前3500年ごろ、放牧民が中心の西アジアでは、栄養たっぷりのやぎや羊の乳はとても大切な飲みものでした。その乳から、偶然にもチーズができていたのを発見しました。
ヨーロッパルート
ヨーロッパ各地へ
西アジア、とくに古代文化の中心地メソポタミアからトルコ、ギリシャ、イタリア、フランス、スイスなどヨーロッパ各地へ。中世以降、地域ごとに特色のあるチーズ文化が花開きます。
アジアルート
シルクロードにそって
また一方で、シルクロードにそってパキスタン、インド、モンゴル、中国へ伝わったとされています。このルートからやがて日本にも伝わりますが、それはさらに数百年後のことです。
アジアルート
そして日本へ
日本には仏教とともに6~7世紀ごろにチーズの原型「蘇」が朝鮮半島や中国から伝わりました。平安時代には、栄養価の高さから珍重され、身分の高い貴族しか口にできない貴重なものでした。
チーズ発見の伝説
〜神さまからのおくりもの〜
古代アラビアの商人が羊の胃袋でできた水筒に乳を入れて砂漠を旅していました。
途中乳を飲もうとすると、白いかたまりと水のような液体がでてきてびっくり!
食べてみるとなんとも言えないおいしさだったとか…。
これがチーズの原型だったと言われています。